2013年5月19日日曜日

外国語(英語)はどう学ばれているか


さて、言語教師認知の概略をこれまでざっと見てきました。

外国語(英語)指導法はこれまでたくさん提示されてきました。さらっと指導法や指導技術をおさらいしました。それぞれの指導は、ある面では効果的ですが、絶対的なものはないようです。

歴史的には、

文法訳読法(grammar translation method) 
直接指導法(direct method)

が主流です。

そこに、音声を重視した行動主義に根ざした指導法や認知学習に根ざした指導法や心理学に根ざした指導法など、科学的なアプローチが台頭して様々な言語指導が展開されてきました。現在は、コミュニケーションを重視した指導法(communicative language teaching)が一般的ですが、実践は様々です。言語学が発展し、言語教育や言語学習も、英語を中心として、さかんに研究され実践されるようになりました。

母語の習得や学習、第2言語の習得や学習など多くの研究により、また、言語教育環境も大きく発展してきました。進歩したと言えば進歩したと言えるでしょう。しかし、個人的な言語教育経験と較べた場合はどうでしょうか?

言語指導法の理論と実践
個人の言語学習体験
個人の言語教育体験

などを総合してみると、「言語教師認知」が目指すことが見えてきます。つまり、言語教師認知は、

言語教師は、言語を学び教える上で、何を考え、どのような知識があり、何を信じ、何をどのように教えているのか

を探求するということです。

なぜ、それが必要かというと、いままでの言語教育では、それが見逃されてきたからです。多くの人が気づいていながら、どうしてよいか分からない、複雑な要素としての教師はあまり研究されて来なかったのです。言語教師認知の研究はそこに焦点を当てています。

この言語教師認知のメカニズムがもう少しうまく整理されれば、

教員養成も研修も変わるでしょう。また、言語指導や言語学習も変わります。

さて、6月からはみなさんの探求です。楽しみにしています。

その前にまだ少し考える時間がありますので、次回の授業は、

7.ことばの教え方を調べる(1)国語と英語はどう違うか?

について考えましょう。

みなさんに宿題です。次の3つについて考えておいてください。

日本の国語教育の目標は何でしょうか?
小学校学習指導要領1
小学校学習指導要領2
中学校学習指導要領1
中学校学習指導要領2

外国語としての日本語教育の目標は何でしょうか?
JF日本語教育スタンダード

英語教育の目標は何でしょうか?


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