2013年5月5日日曜日

ことば(主に英語)はどう教えられているか?1

ことば(主に英語)はどう教えられているか?

様々な話題が出ました。「英語(ことば)はどう教えられているか」という問いに対する答えは、

1 自分の体験
2 本に書いてある知識
3 だれかからの知識か経験

などから導き出されるでしょう。しかし、実態はよく分かっていないのが現状です。

CLT (Communicative Language Teaching)は、1980年代から盛んになり、おそらくほとんどの外国語学習では基本となっている指導法の考え方です。ところが、CLTというのは考え方であり、具体的にこのように教えるということははっきりしません。たとえば、日本の学習指導要領は、コミュニケーション重視です。いわばCLTの考えが基盤にありますが、文法シラバスが根底にあり、機能(function)や意味(notion) をうまく提示できていません。実際、教科書は文法シラバスです。また、語彙制限もかけています。語彙に制限をかけるとどうしても本物のコミュニケーション(authenticity)はないがしろにされます。

多くの小学校の外国語活動や、中学校や高校の英語授業では、教科書(小学校では英語ノート)があり、それに忠実に教えています。1学期は、教科書のレッスンをここまで教え、テスト範囲を定め、テストをして、成績を出す、という展開が日々行われています。高校進学や大学進学という目標があれば、それを目的にして授業展開もなされます。そういう目的がはっきりない場合は、果たして何のために英語を勉強するのか?

授業中の話し合いの中で、たくさんの話題が出ました。私はその話題のどれがよくて、どれば悪いか、という判断はできません。ただ、おもしろいなと思って聞いていました。いろいろな観点があるということです。あっと言う間に時間が過ぎて、発表できなかったグループがあり申し訳有りませんでしたが、文法、読解、ネティブスピーカー、オーラルコミュニケーションなどなど、どれをとっても探求できる話題です。

たとえば、教師がネイティブスピーカーについてどのようなTeacher Cognitionを抱いているのか?「英語だけで授業をされても何を言っているのか分からない」「発音や表現はネイティブスピーカーにが教える」などなど。

また、話を聞いていて、日本で英語を教えられた人には、共通の英語授業に対する思い込みがあるように思いました。たとえば、「文法は日本語でしっかりと他の活動とは別に教えられるべきだ」など。

英語はどう教えられているか

という問いは、あまり考えることはないかもしれませんが、考えることは大切です。

英語の教師になって、あるいは、実際にことばを教えている人は、「どう教えているのか」あるいは「何を教えているのか」について、人と話し合うことで気づくことがあります。それが重要だと思います。

アクション・リサーチ(action research)では、問題解決型の展開で、根本的なことを見失う可能性があります。リフレクション(reflection)は重要だと言われ、授業をした後に反省をすることが推奨されます。しかし、それも短絡的な解決を求めがちです。

「教える」ことは、もっと深く考えることから始めましょう。

次回は、この続きを考えましょう。

英語ネットにある指導案と実際の授業について焦点をあてましょう。

指導案(lesson plan)はどうあるべきか?
指導案に見られる問題点や改善点は何か?
指導案と実際の授業はどう違うか?

などについて考えましょう。



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